CDやスマホ、サブスクリプションなど様々な媒体が普及して、誰でも手軽に自由に、世界中の音楽を身近で聴ける時代。
皆さんは普段どんな聴き方をしていますか?
- さらっとBGM感覚で流している
- いつもメロディーを歌っている
- リズムのノリを楽しんでいる
メロディーやリズムといった、比較的はっきり聴こえるところを中心に聴いているのではないでしょうか。
音が鳴ったとき、人間の耳は無意識に目立つところに反応します。人によって聴き方の癖があります。
音楽を聴くことで気分が高揚したり、気持ちを切り替えられたり、心の安定に繋がって良い効果が得られるのは実感していると思います。
いつも通り、でもいいのですが。
音楽にはもっとたくさんの魅力が詰まっているのです。
それをただ聞き流してしまうのはもったいない!
意識していつもとは違う聴き方をすることで、その音楽が持つ新たな魅力に気が付くことができます。
楽器を演奏する人は表現の引き出しを増やし、作曲する人はアイディアに生かすこともできます。
ここが好き!素敵!と思う自分なりの感動ポイントが見つかると、もっと聴きたくなりますし、楽しみがさらに増えますね。
耳のアンテナを張って、より深く楽しめる聴き方を見つけていきましょう!
音楽を形作るもの
「音楽」とは何か? 構成するものとして3つの要素があります。
- メロディー(旋律)
- ハーモニー(和音)
- リズム
俗にいう音楽の三要素です。
もっと細かく分類すると、それぞれが「音」で出来ています。音にも三要素といわれるものがあります。
- 大きさ
- 音程(高さ)
- 音色
音として聞こえないけれど、その音楽に関わるすべてのものも構成のひとつとして考えることができます。
- 使われている楽器
- 作曲者の想い
- 歌ものなら言葉(歌詞)
- 曲が作られた時代背景
こう考えてみると、音楽ってとても幅広いですね。
聴き方のポイント
それでは、いつもと少し違う聴き方を意識してやってみましょう。
じっくりと聴ける環境で試してみてくださいね。
①1つのことにフォーカスする
メロディーの展開、ハーモニーの流れ、音の重なり方、伴奏パターン、ベースの動き、ドラムのフィルインフレーズ、などなど。
少し細かいので、ほんの1フレーズだけでもいいと思います。「この部分」と決めて一点集中で聴きます。
どうでしょう。
曲の中での役割や効果的な展開の仕方が見えてきませんか?
いつも何気なく聴いていたフレーズが、すごく意味のあるものに思えてきて、存在感が増してきますね。
そうして得た知識を、自分の演奏や作曲アレンジの役立てることができるのではないでしょうか。
②音以外のもの
歌詞のある曲ならば、言葉の意味や使い方に注目してみましょう。
楽器のしくみや奏法を調べてみるのもおススメです。
奏者によって音色が違うとか、好んで使うフレーズにこだわりがありそうだとか、面白い発見があると思いますよ!
③音として聴こえてこないもの
その曲が作られた時代背景、環境、作曲者の生い立ちや経験など、関わりのあることすべてを調べます。
それらを知った上で再び聴いてみてください。
今どんな気持ちで弾いているのかな?、どんな感情を抱いているのかな?とか想像してみるのです。
まるで自分が一緒に演奏しているかのように、曲の世界に入り込んだ気分になるでしょう。
音には表れない隠れた情報を知ることで、また違った表情が見えてくるはずです。
まとめ
世の中にはたくさんの音楽が溢れています。
生涯で出会える音楽の数は限られていて、知らない曲のほうが多いくらいではないでしょうか。
ふと何気なく聞こえてきた音楽も、縁があって出会っています。
1つ1つを大切に、詰め込まれた情報をぜひ拾い上げてみてください。
知る、気づくことで見えてくる世界が変わります。
今までの自分から、ほんのちょっと1ミリでもスケールアップした自分になれるはずです。
音楽とふれあう瞬間が、もっと楽しく、有意義な時間になりますよ!