こんにちは! NAOです。
今回は、楽器を演奏する上で誰もが経験する「譜読み」についてのお話です。
初めての曲を演奏するときには必ず譜読みをします。
音源がある曲なら聴いて理解することもできますが、音源がない曲だったら楽譜から読み取ることになるわけです。
楽譜が読めないと、どう演奏したらいいのかわからないので困ってしまいますね。
早く弾けるようになりたいけれど、なかなか読めるようにならない。
どうしても苦手で読むのが遅い。
譜読みが早い人と遅い人の違いは何なのでしょうか。
早く読める人はどのように楽譜を捉えているのでしょうか。
そのあたりから、早く譜読みができるコツを探っていきたいと思います。
楽譜を読むということ
楽譜は音楽の様々な情報を伝えるために、音やリズム、記号、言葉で書き記されたものです。
いわば「音楽の地図」です。
その地図を読みとり、ある程度の表現をつけながら弾けるようにすること、これが「譜読み」です。
楽譜が読めるというのは、書かれた音楽の諸要素(音、リズム、和音、テンポなど)が目で見て瞬時にわかると同時に、曲の構成を理解できているということです。
実際に鳴る音楽がわかり、どう演奏すればよいのか頭の中でイメージできるから楽譜を見てすぐ弾けるのです。
わかりやすく読書に例えて考えてみましょう。
本を読むとき、文字を1つ1つ読んではいませんね。言葉のまとまりで捉えて意味を理解していると思います。
同時に、頭の中で場面を描きながらストーリーを把握しています。
譜読みもこれと同じです。
1つ1つ読むのではなく、ある程度まとまりで捉え、音楽全体を把握するように読んでいけばいいのです。
同時に、楽器上での動き(演奏の仕方)をイメージすることで読みながら弾くことができるようになります。
まとまりで捉える→意味を理解する→動きをイメージする
一連の流れを止めることなく繰り返していくことによって、淀みなく読みながら弾くことができるのです。
早く読める人は、この展開を早く自然におこなっています。
早く読めるか否かはスピードの違いなのです。
早く読めるとメリットがある
楽譜が早く読めるようになると、演奏に良いメリットがたくさんあります。
- 多くの曲にふれることができるので、どんどんやれることが増えて楽しくなります。
- 楽譜通りに演奏することが早いので、その先の音楽的表現を追求することができ、表現力が上がります。
- 音楽的理解が高まって、上達スピードがあがります。
演奏するために楽譜を読んでいるので、ただ早く読めれば良いというわけではありませんが、たくさんのことを吸収できるという点においては、譜読みの早さが演奏にもたらす効果はとても大きいです。
読むためのポイント
ここまで、まとまりで捉えることが大事というお話をしてきました。
では、まとまりで捉えるための具体的なポイント、コツを押さえていきましょう。
①音読み
1つ1つの音ではなくフレーズで覚えましょう。始めは覚えられるくらいの短いセンテンスで大丈夫です。
実際に鳴る音を伴って覚えるとなお良いです。
高さや♯♭の違いを頭の中でしっかり歌いましょう。
②リズム読み
音の長さや拍感に気を付けて、塊で覚えましょう。
乱れないように等速の中で歌うことが大切です。
③和音読み
1つずつの音を認識することも必要ですが、カメラでフラッシュ撮影するように形で捉えていくとわかりやすくなります。
同じ形の和音を楽譜上の場所で覚えてしまうのも有効です。
④構成
楽譜全体を絵のように見て、同じところや違うところ、どういう作りになっているのかを把握するように見ていきます。
記号や表記の意味がわからないものは調べておきましょう。
絶対にやらないほうがいいこと
早く読めるようになりたいなら避けたほうがいいこともあります。
レッスンを始めたばかりの小さいお子さんがよくやってしまいがちな、音符に文字を書き込むことはできるだけ避けましょう。
譜面を見ずに文字を読んでしまうので、なかなか覚えられません。
どうしても書き込みたいときは、同じものが出てきたら書かない、覚えたら消すなど、対応していくとよいでしょう。
まとめ
プロの演奏家も先生も、長くレッスンに通っている人も、誰もが初めから楽譜を読めたわけではありません。
演奏しながら曲を聴きながら、読むための訓練を自然におこない読めるようになったのです。
難しくてもいつかは読めるようになります。
捉え方のちょっとしたコツをつかんで苦手意識を克服していきましょう!
ではまた!